「前からやりたかったけど、なかなか踏ん切りがつかなくて。だけど今やらないでいつやるんだろう?」と初めの一歩を踏み出そうとしている方は、コロナ前よりも今のほうがずっと多い気がします。
今は間借り営業などで経験を積んで、慣れたら実店舗をオープンしたいという方も多いですよね。
間借り営業が長くなればやはり「自分の城」が持ちたいですよね。
でも、たとえ小さなカフェとは言え、実店舗を持つとなると、必要なお金もどんと変わってきます。
自己資金の少ない方にとって必要なのは融資を受けることですが、「借金はリスクが…」と考える人も多いと思いますので、今回は私のお店の実際の返済例を元に一緒に考えて行きましょう。
目次
私のお店の借入金は600万円
11坪スケルトンの私のお店の実際の開業費用は約1000万円でしたが、スケルトンからの工事であったこと、お金がないことで妥協したくないという思いもあり、家具や食器等にお金をかけすぎましたが、「資金」にもう少しフォーカスしていれば800万円くらいの費用でできたかもしれないと思っています。
私のお店は内装工事だけで約600万かかり、その全額を融資金でまかないました。
ですので、自己資金が少なく100万円程度しかないという方も、居ぬき物件なら400万を借入して、開業資金500万円で始めることも可能と思います。
返済期間をどうするか
私は借りたお金を少しでも早く返したい、その間は多少自分のお給料が少なくてもかまわないと思っていましたので、返済期間は5年にしました。
利率は1%でしたので、ここでは利息の計算は省略しますね。
単純に600万円を60か月で割ると、1か月に10万円。
400万借り入れだと3年返済なら約11万円、5年返済なら月に約7万円、7年返済なら5万円を切る返済額になります。
このように返済期間を少し長くすればするほど、月の負担は減ります。
が、飲食店の3年以内の廃業率は約80%。
私の周りにも3年前後で閉店せざるを得なくなったカフェオーナーは何人もいます。
返済期間が長くなればなるほど、もしもの時に借りたお金の半分以上が残っていて返し続けなければなりません。
実際前述のカフェーオーナーもまだ借入金を返済しているのだそうです。
私は4年目が一番きつかったですが、そのころには借入残高がだいぶ減っていて、あとちょっとと頑張ることができました。
更にコロナ禍で売り上げが激減したとき、スムーズに借り換えをすることができ、その時点で返済期間を延ばして返済金額をぐっと減らすことができたので、ここまで来れたとも思っています。
返済期間を長くして経営に余裕を持たせるか、短期間集中して頑張って後を楽にするか。
月の収支の見積もりをしっかり計画することが大切ですね。
客席17席のカフェで借入金返済に回せるのはいくらか
CASE 1
下の表は開業から1年3ヶ月後の最高売上だった月の収支です。
開業2年目なので改善する余地がかなり残っている収支ではありますが、開業間がない頃だとこのような数字になることは考えやすいと思います。
また、俗に言うニッパチや天候に左右され、忘年会など大人数での利用機会がなく、月に100万近い売上を毎月コンスタントに出していくことも難しいのがカフェの辛いところ。
このような中で「月に10万返済」が如何に無謀だったかが分かると思います。
CASE 2
こちらはコロナ禍の昨年の年末の収支です。
3密を避けるため席数をほぼ半分に減らし、2016年と比べると客数が4割ほど減っていますが、物販を始めたり、収益率の改善などを行いこちらの結果になりました。
コロナの特別融資で借り換えを行い、現在の月の返済額は30,000円、余裕も少し出てきました。
返済期間も残り1年となり、将来の展望も立てやすくなりました。
長期の計画をきちんと立てておこう
カフェの開業当時は売上は上がりますが慣れない分収支構造が悪く、時を経ると客数が減ってきて売上そのものが固定化していきます。
長く経営していれば数字上での改善点も解決していきますので、物販をはじめとする「売上の柱」を広げて売上アップに繋げて行くこと、そういった「長期計画」から返済期間や返済金額を見積もることが必要です。
また自宅が持ち家か借家か、家族がいるのか、他に収入源があるのかなど、店主の生活環境によっても返済にいくら回せるかは変わって来ると思いますので、「なんとなくこれくらい借りてこれくらいで返す」ではなく、ご自身ならではなの借入・返済計画を立てましょう。
そうすれば、自分のやりたいお店が低資金で実現できるのか、道が見えてくるはずです。
まだまだブログ書いています(^^)
「ココナラ」でカフェ開業や経営についてのお悩み聞いています。
カフェ開業や経営に関する悩みお聞きし、解決します ワンオペで8年間経営してきた店主が起業経営のお悩み聞きます
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