今日は「カフェの開業本」についてのお話です。
書籍だけではなく、ネットの記事でもカフェ開業に関するものって多いですよね。
本屋さんに行くと飲食系の独立の本は本当に多く、その中でも小さな店舗やカフェ開業に焦点を置いたもののたくさんあって、私も開業前は決めきれず何冊も読みました。
開業のサポートもさせていただいている関係で今も気になるタイトルの開業本を読ませていただいていますが、正直何冊読んでも書いてあることがおおよそ同じだなという感想があります。
10冊以上の開業本を読んで、今感じていることをご紹介しますね。
目次
法的にやらないといけないことが時系列に網羅されていてチェックリストが作りやすい
許認可など、普段関わることのないことに、開業しなければ行くこともなかってであろうお役所に行って話をするのは、正直不安ですよね。
特に保健所は開業できるかできないかにも関わるので、行くだけでも緊張。
開業本の通りにチェックリストを作って進めていくと、いつ、どんなタイミングでどこに行けばいいのかが分かりやすいです。
ただし、自治体によって解釈が違うこともあるので、「本に書いてあるから」とか「この本に書かれてることは違う」と思わないでその解釈に従うのがいいと思います。
借り入れをするために必要なことが分かる
開業本の中にはモデル店舗の開業資金の内訳などが記載されていることが多いので、自分の条件に照らしあわせてどの程度の開業資金を用意すればいいかがわかります。
そして、自己資金で足りない場合、資金の調達方法についても記載されています。
一般的に日本政策金融公庫で手続きすることが多いようですが、私は自治体の創業融資を使いました。
借り入れをするなら事業計画書が必須。
何を書けば融資が通りやすいかも分かります。
モデル店舗が紹介されているので間取りやメニューの参考になる
おしゃれな間取りやメニューは気になりますよね。
世の中にはおしゃれなカフェがたくさんあり、メニューも様々。
本当は全部行ってみたいところだけどそれは難しい。
書籍なら10店舗ほどの「選ばれた店舗」の内装やメニューが紹介されているので参考になります。
行っただけでは忘れることもおおいけど、書籍なら何度も見れます。
オーナーの生活(何時に出勤して何時に終われるか、休みが取れるのか)などが分かりにくい
決めた営業時間を全うするためにオーナーとして何時に出勤して何時に帰られるのか、お休みがきちんと取れるかは、長い目で営業を考えたときに重要なことです。
書籍に掲載されているのは、その店舗の今の現状がおおく、始めからそうなっているわけではありません。
営業時間だけではわからないことのほうが多いです。
私も開業前にある知り合いのカフェに行き、「閉店時間から2時間は帰れない」という話を聞いて掃除だけなのになぜ?と思いましたが、実際に店を始めてみると2時間どころではなかったです(笑)
事例紹介にとどまっているので「なぜそうしているのか」という踏み込んだところが見えない
あえてSNSはやらない
メニューは絞っている
営業時間を変えた
など、具体的な経営の事例については紹介されていますが、「なぜそうしたのか」というところについては深堀りしてありません。
もちろん書籍でそこまで暴露もできないでしょうから(笑)
ですが、そこにこそ、「長く続ける秘訣」が隠されているのであって、それは文字では伝えにくく、やはり現場の空気を吸ってこそ体感できるものではないかと思います。
実際にカフェの営業だけで利益が生活できるほどに達しているのか
「連日満席のお店になりました」と紹介されていても、席数、満席になりワンオペができなくなることにで産まれる雇用、店主本人の生活環境など総合的に考えて、
カフェの利益だけで生活できるレベル
に到達しているのかは売上だけでは図れません。
また、店主がカフェを経営する上でどういう状況になれば「幸せ」なのかは人それぞれ。
私はカフェをオープンして2年は平日のランチタイムはほぼ満席でしたが、手元に残るお金は少なかった。
静かな時間の流れる今のほうが幸福度は高いです。
書籍で見せる店主の笑顔の裏に推し量れない苦労があると思っています。
開業前の悩みは浅く、開業の悩みは深い…だからこそ
開業の本を何冊も読むと知識だけは積み重なりますが、本当に大切なのは開業してからですよね。
開業してからの悩みにどこまで寄り添えるのか。
なかなかそんな本には出会えず、だからこそ今良いことも嫌なことも包み隠さずお話する道を選択したのだと思っています。
そんな音声配信の内容、聞きたくなったら⇓
まだまだブログ書いています(^^)
「ココナラ」でカフェ開業や経営についてのお悩み聞いています。
カフェ開業や経営に関する悩みお聞きし、解決します ワンオペで8年間経営してきた店主が起業経営のお悩み聞きます
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