開業資金のことや内装のことや開業時に必要なことも気になるけれど、やっぱり気になるのはオープンした後の売上ですよね。
今日はオープンして6年経った私のお店
- 駅から徒歩5分程度
- 駅前というよりは住宅地
- 広さは11坪
- 席数はテーブル席4卓12,カウンター5の計17⇒2020年よりコロナ禍により客席は半数の8席にしています
- 営業時間はランチからディナー⇒2020年よりディナーは完全予約制に変えました
- 月の休みは5日⇒2021年から概ね週休2日でお休みしています。
- お客様の9割が女性
- 営業は完全に一人
の例を挙げて紹介します。
6年間の年売上の推移
私のお店の場合、年間の売上は下記の通りでした。
飲食店の廃業が3年以内というのもうなずけますよね。
1年目 930万(年間休日31日)
2年目 870万(年間休日10日)
3年目 770万(年間休日38日)
4年目 730万(年間休日61日)
5年目 440万(年間休日92日/各種給付金を除く)
6年目 470万(年間休日99日/各種給付金を除く)
オープン1年目
最高売上月 7月
最低売上月 5月
近隣の方が興味本位で来られることが多かったです。
ニューオープンの店として紹介されることは多かったですが、それだけでは認知が浅く、ママ友が中心の客層だったので、休日より平日の売上が良かったです。
女性が多く、住宅地ということもあり想定していたよりも皆さん長居でした。
また、幼稚園のお迎えの関係で、14時になると全員帰られてそのあとノーゲストという日もありました。
日商は良いときで40,000円、最低は5,000円。
落差に気持ちが付いていけない時がありました。
オープン2年目
最高売上月 12月
最低売上月 8月
夜営業を始めたため、アルコールを飲まれる方が来られて売上を上げました。
店内でイベントをしたり、クリスマスオードブルやケーキのテイクアウトも始めて、店内飲食以外の売上が立ち始めました、
その一方で周りに新しいお店もでき始め、客数は少しずつ下がり始めました。
店としては休みを作らず、スタッフに任せる日もありました。
結果、人件費が大幅にかかり利益はさほど残りませんでした。
日商は良いときで70,000円、最低売上は2,000円。
2,000円の次の日は30,000円でした。
売上の波には強くなってきました。
オープン3年目
最高売上月 4月
最低売上月 1月
オペレーションに慣れてきたことで、一人営業を始めました。
飲食店が3年での廃業率が多いというのが肌身に染みました。
日商が10,000円を下回る時が少なくなってきました。
その一方で夜のお客様が少なくなり、50,000円を越える日も少なくなってきました。
お客様がだいぶんと固定化してきました。
苦しい時に助けていただけるのは常連のお客様。
お店を好きで来てくださる方の気持ちに強く応えたいと切に思いました。
オープン4年目
最高売上月 5月
最低売上月 8月
客数、売り上げ共に前年とほぼ同じになりそうだったので、ここを店の基準として利益構造の見直しを計り始めました。
定休日を増やし、営業時間を減らしました。
メニュー構成や価格を変えることで、利益率がぐっと上がりました。
オープン4年目に当たる今年の最高売上は90,000円、最低売上は6,000円でした。
一日の売上が15,000円を下回る日が一日もない月も出てきました。
その一方で拘束時間の長さに疲れの取れない日々が続くようになりました。
オープン5年目
最高売上月 2月
最低売上月 1月(休業のため)
最高売上は10万でしたが、一日1客という日もありました。
2019年の10月、腰痛に悩まされるようになりました。
椎間板ヘルニア。
立ち仕事を減らせる訳でもなく、状況が日々悪化していきました。
1組でもお客様がいれば、休みたいのに、座りたいのに、オープンキッチンではできない。
しかもカフェという場所柄長居のお客様が多く、追加オーダーもない。
疲弊したメンタルの矛先が「望まないお客様」に向かうようになりました。
疲れがピークに達した12月、一旦店を閉めることにしました。
要らない食器や備品などを処分することで当面の固定費を賄うつもりでしたが、思ったより回復が早く、2月には営業できる目処が付きました。
そして、以前とは営業の仕方、ターゲット層を180度変え、満を持して再回転に臨んだ矢先、コロナ禍となりました。
幸いにも借入金の借り換えがスムーズに運んだり、持続化給付金もいただけたこと、そして何よりも
店の存続を望んでくださった常連のお客様
のおかけで黒字で終了することができました。
オープン6年目
最高売上月 12月
最低売上月 2月
最高売上は9万円。
この年からサブスクリプション制度を取り入れ、売上はゼロでもノーゲストの日はない...という状況になりました。
デルタ株の流行で、店舗経営はとてもむずかしい状態が続きましたが、お客様とお話していると、このような時だからこそ
「今なら失敗したって怖くない」
「いつまでじっとしてても仕方がない、チャレンジしてみたい」
という夢ややりたいことを持ってらっしゃるのだということを知りました。
カフェ=飲食業 で黒字経営を続けることがカフェオーナーとしての成功だと思っていた私は、コロナ禍を経て、
「今ここにある場所が誰かの役にたつこと、それで収益が上がること」
を店舗経営の目的だと思うようになりました。
2019年の終わり頃から漠然と考えブログやLPなどを作っていた「レンタルキッチン事業」がこの頃から少しずつ問い合わせも増え、定期的な利用につながるケースも増えてきました。
飲食業に比べると経費もあまり使わないので、固定費も下がり経営がやりやすくなりました。
もちろん、生活も⇓
オープン7年目の現在
これまでお店に対する様々な取り組みを行って来ました。
昨年12月にはクリスマス・お正月商品がネットニュースに取り上げられ、コロナ禍では最高売上・一人営業になってから3番目の売上を達成しました。
7年目はまだこれから先まで続きますが、ブレずにお客様と共にこの場所を唯一無二の場所にしていきます。
まとめ
私の店のような住宅地を向いた立地だと、お客様の回転はあまり見込めないので、一人営業でランチとカフェタイムのみでの日商目標は30,000円、夜まで営業してアルコールも出すなら50.000円程度と考えています。
人脈のある方なら、他の方と組んでイベント開催をすることで夜遅くまで営業しなくても2桁の売上を上げることは可能です。
これはあくまで「平均目標日商」なのでもっと売上の上がる日もあればだめな日もある、お天気が悪ければゼロの日もあることも十分想定できることです。
また人通りの多い店なら回転があがりますのでそれ以上の売上は可能です。
ただし家賃が高くなり、忙しい分人件費がかかりますので売上の割に利益がさほど残らないということもあります。
どんな立地にしろ、飲食の枠にとらわれず、テイクアウトをはじめとする物販や定期イベントで売上の底上げを行うことが必要ですし、売上を重視するよりも利益に目を向けることが大切ということは言うまでもありません。
まだまだブログ書いています(^^)
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