カフェの価格設定で大切な「コト消費」を考える

コト消費、モノ消費という言葉は聞いたことがあると思います。

モノ消費の代表例は物販で、「パンを買う」とか「鉛筆を買う」とかで、物理的に存在しているものへの消費です。

それに対してコト消費はモノやサービスを購入することで得られる体感への消費です。

カフェにおける「コト消費」って何だろう?

客数は多いが利益が残らない

それではカフェではどうでしょうか。

例えば「美味しいコーヒーが飲みたい」だけなら大手のコーヒーチェーンでもコンビニでも研究された美味しいコーヒーが飲めますよね。

コンビニなら100円で手に入ります。

でもカフェへ行くと500円くらいします。

それはお水やおしぼりを出してもらったりといったサービス、きちんと掃除された心地よい空間への対価もありますが、

「そこへ行くとホッとする」とか「元気をもらえる」といった金額に換算されにくい価値や体感があるからではありませんか?

「コト消費」にどうやって価格を付ける?

 

さて、金額に換算されにくい価値をどうつけるのか。

それは、お客様の求める精神的な渇きにどれほど対応できているかで変わってくるのではないかと思います。

よく例えられるのが、砂漠で喉が渇いた人に水は1本10万円で売れる。

必要な人には水という数円の価値しかない「モノ」が「渇きをいやし命を助ける」という「コト」を付加することで何倍もの値段で売れるということです。

お客様の本音から学んだ気づき

 

私の以前のお店はお客様の入店制限をしていませんでした。

一人でゆっくり本を読まれている方の後ろでベビーカーの赤ちゃんがぐずることもありました。

皆さんそれを微笑ましくご覧になっていました。

でもある時、ひとりのお客様に「本音は赤ちゃんはウエルカムですか?」とお聞きしたところ、

「勝手だとは思うけど、子供が小さい時は子連れで入れないお店は嫌だったけど、今一人で行動できるようになったら正直子供はいない方がいい」という答えが返ってきました。

そしてそれはその方だけではなく、何人ものお客さまが感じながら口に出してはいないことでした。

「コト消費」に重きを置いた私のお店のランチ価格は。。。

 

一般に飲食店の原価率は30%前後と言われています。

300円の材料代で作るランチを「カフェで食べるモノ」として捉えたら1000円がいいところ。何とか客単価をアップしてドリンクやデザートを付けても1500円。それ以上の価格を付けたら「ちょっと高め」となり、一般的には使い勝手の悪いお店になることもあります。

でも私は入店制限をしてお子様連れをご遠慮し、多人数でのご来店をご遠慮し、できるだけおひとりさまのお客様が過ごしやすい空間を作ることで1,500円のランチを2倍に引き上げることができました。

お子様連れをお断りすることで早い時間のご来店がなくなり、開店時間を1時間遅くして自分の時間を作りました。

見た目の売上は下がりましたが利益は変わらず残っています。

まとめ

 

値段をつける考え方のベースとしての原価率30%は大切ですが、

「コト消費」部分を必要なお客様向けに寄せていくことで違った売価の付け方ができるのではないかと思います。

少なくとも私は材料代から売価を計算する方法は取っていません。

お客様の渇きにどこまで寄り添えるか。

そのことが一人で店を長く経営していくヒントになるはずです。

 

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